話し方には人それぞれの個性がありますが、よく他人から理解してもらえない、または指摘されることってありませんか?
それがその人の特徴でもあるんですが、ビジネスシーンや公式な場においてはなるべく相手にわかりやすいような喋り方をする方が、聞き手としても内容が入ってきやすいですし好印象を与えます。
では、どうすれば自分の癖を改善できるのか?
ここでは、筆者がナレーターとして培った経験や知識も踏まえつつ、話し方の癖に気づくための5つのチェックポイントと改善方法をご紹介します。
日頃から話し方を指摘される人だけでなく、これから社会人になる、声優・ナレーターを目指す人など、幅広く参考にしてもらえる記事になっています。
話し方だけで変わる第一印象
読者の方にも経験があると思いますが、初対面の人の中にはときどきものすごく癖のある喋り方をする人がいますよね?
これは、自分にも当てはまることかもしれません。
初対面の場における印象というのは、見た目もそうですが、意外と耳から入る情報も大切だったりします。
- 口元が緩い喋り=だらしない印象
- 喋るスピードが速い/遅い=聞き取りづらい/もどかしい
- 語気が強い=威圧的
- 語尾が弱い=自信がなさそう
例えばですが、こうしたいくつかの癖は”噛み合う人同士”なら問題ないですが、一般的な人からしたら悪印象を与えかねません。
アナウンサーにおけるような正しい話し方を身に付けましょうということではないですが、自分の悪い癖を直すだけでも確実に印象は良くなるはずです。
癖を直すには〇〇が重要!
では、「癖を直すにはどうすればいいか?」ですが、改善するにあたってとても重要なポイントが「耳の良さ」です。
これは個人的な経験ですが、声優学校においてもなかなか上達できない人は、上手い人の話し方をしっかり聞けていなかったり、どこが違うか自分なりに分析出来ていなかったりというのがあります。
正しい音、間違った音に気づける耳を持つことが、改善する上でとても大切な能力ですし早く改善できるポイントだったりします。
そして、「改善しよう!」と決めたら四六時中このことに意識を向けることで他人と自分の些細な違いにも気づくことができますよ。
耳を良くするコツは以下の記事にまとめてあるのでこちらもおすすめです!
癖に気づくための5つのチェック項目
では、具体的に話し方の癖を改善する方法を紹介していきます。
自分の喋りを聞くことってあまりないことかもしれませんが、癖を直すには、「聞く・考える・話す」を繰り返すことが大切です。
そして、話し方の癖を直す大事なポイントは、先ほど挙げた「耳」に加えて「思考」と「口」です。
繰り返し練習するだけでも、これら3つのポイントを的確に鍛えられるはずですよ。
以下で挙げる5つのチェックポイントを、自分の話し方と比較しながら確認してみてください。
助詞や語尾が伸びていないか?
「〇〇はー」「〇〇がぁ」「〇〇ですー」など、本来句読点で収まる部分が音として伸びていると締まりが悪いですよね?
その後にまだ言葉が続くなら目立つことはないですが、こうした区切りや終わりのポイントで音が無駄に長くなると悪目立ちしやすいです。
言葉としても締まりが悪いですし、その人の印象もこの音と同じように緩いイメージになりがちです。
改善方法は、文字に書き起こしてみたときに「はッ」「でッ」「でした/」など小さいツやスラッシュなどの区切る記号を加えることで意識的に止める言い方ができると思います。
ちなみに、柔らかい印象のひらがなで書き起こすよりも、カタカナの方がより鋭いイメージとして言葉にしやすいはずです。
日頃から頭の中でも、終わりに「ッ」「/」を意識しておくと自然と締まりある音になるのでおすすめです。
語尾が弱くなっていないか?
言葉の終わりにかけて、音が尻すぼみのように消えたり弱くなってしまうという人も多いはず。
語尾は言葉の最後にくるもので、実はここが言葉の印象を大きく左右すると言っても過言ではありません。
同じ内容でも、音が弱いだけでなんとなく自信がなさそうに聞こえたり説得力に欠けてしまうことがあります。
「〇〇しました…」「〇〇です…」という感じで弱くなってしまう人は、語尾の後ろに「!」のイメージをつけたり、終わりにかけて語気を強く発する意識を持つことで改善できます。
また、お腹を使って喋ることも語尾を強くするコツ!
いわゆる腹式呼吸ですが、これらはブレストレーニングによっても改善されるのでぜひ試してみてください。
速くor遅くなっていないか?
相手からしたら、早口な人ほど何を言っているのかわかりづらく、遅い人ほどもどかしい印象になりがち。
これは聞き手の年齢層や会話のスピード感にもよりますが、話し方の上手な人ほど相手や会話の内容に合わせたペースで話すことができ、聞いていて心地の良い印象を与えることができます。
改善するには、上手な人のペースを参考にするのがもっとも自然でわかりやすいですが、極端な方法だと、早口な人は「おぉねぇがぁいぃしぃまぁす」など一音一音の母音に意識してゆっくり話すこと、遅い人は母音を伸ばしすぎずテキパキ話すのを心がけてみるのがおすすめです!
間も大事ですが、細かく言えばどちらも母音が重要です。
さらに、言葉の中の最も重要な部分は「少しゆっくり強調する」などコントロールできれば、メリハリが効いたテンポ感を出すことができますよ!
より専門的な内容ですが、「緩急・強弱・高低」を具体的に解説した卓立法についても紹介しています!
口癖を直す
「あのー」「えっと」「やっぱり」などは「間を埋める・繋ぐ」効果はありますが、頻出するとかえって内容が伝わりづらくテンポ感も悪くなり、相手からすればもどかしい印象になりやすいですよね。
自分のフリートークを録音してみるとわかりやすいですが、意外と多用している言葉があったりするので、言葉を書き起こし口癖を消した文章で話してみることを意識してみてください。
僕も無意識に使ってしまう言葉があったりで、なかなかこの癖を直すことは難しいですが、不自然な言葉の繋ぎや使用回数を減らすだけでも聞いていて内容が明確になるはずです!
抑揚があるか?
無表情だったり感情を表に出さない人ほど音が平板になりがちです。
近年、ただでさえ平板なアクセントや喋り方をする人が増えて来てますよね?
抑揚をつけないことは喋っていて楽ですが、音の高低があったほうが圧倒的に印象に残りやすく感情も伝わりやすいです。
実は、日常会話で使えている人も多いんですが、いざ人前に出たり緊張すると感情が出にくく平板になってしまうパターンも多いです。
自分の話し方が無機質だなと感じてしまう人ほど、言葉のアクセントや音の高低を意識し、感情を乗せて喋る癖をつけることで改善されます。
「音を立てる」ことで会話の中の言葉が活きてきますし、多少感情を交えたほうが親近感を持たれやすくなるのでおすすめです!
まとめ
今回は、話し方の癖を治すためのチェックポイントと改善法をご紹介しました!
こうしたことは自分で喋っていてもなかなか気づけるものではないし、時間をかけてじっくり取り組むことが大切です。
もちろん、自分の耳で反復することも大切ですが、周りの指摘やアドバイスも参考にしつつこれらのポイントをチェックしてくださいね。
以下の記事では、さらにステップアップした内容の、話し方が上達する簡単な実践方法。
さらには、方言・訛りを治すための習慣なども紹介しています!
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