声の仕事を目指していると、上手くなる方法ってないのかな?とあれこれ模索しますよね。
あれこれ実践してみたものの、それでもなかなか上手くなれないと悩む人も多いのではないでしょうか?
もしかしたら早く上達するポイントは声ではなく、「耳」なのかもしれません。
一般的には耳を鍛えることって意外と認知されていないことですが、声の仕事は”音”を扱う仕事。自分の声を正確に聞き取れる耳を持つことは飛躍的に成長できる大きなポイントです。
「音痴をなくしたい!」「今よりもっと上手くなりたい!」「自分の読みのどこが悪いのかわからない!」
この記事では、こうした悩みをお持ちの方に耳を鍛えるメリットとおすすめの練習法をご紹介します。ぜひ参考にしていただいて上達のきっかけにしてください!
耳を鍛えるメリット
そもそも耳を鍛えてどんなメリットがあるのか?
筆者も専門学校や養成所時代はよく、音を取ることの大切さを教わりました。ひとことで言えば学習力がつくってことですが、具体的に紹介すると…。
例えば、テレビやネットで流れる声優やナレーター、アナウンサーの声、これはすごくお手本になるものもあれば「え?」と耳を疑いたくものもあったりします。笑
学校や養成所では、ごく稀に講師の方がお手本として披露される場合もあるかもしれません。こうした時に正確に聞きとり、正解と間違いを聞き分けられればすぐに答えに辿りつけるんです。
- 歌や読みなどの音程がわかる
- 声質や音圧の違いがわかる
- 滑舌の甘いところがわかる
- 自主練習が効率的になる
- 模倣が上手くなる
よくモノマネ芸人は耳がいいと言われますが、これは音の高さや喋りのクセなどを聞き取る力があるからこそ自分に取り入れられるのです。
相手に何度指摘されても違いがわからない場合は、まず耳を鍛えることから始めてみましょう。実際の現場でも、繊細なニュアンスを聞き取り対応できることはとても重要な要素です。
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周波数について
練習法を紹介する前に、耳が良くなる理由を簡単に説明するとこれは周波数にあります。
周波数と聞いて難しく考えてしまうかもしれませんが、理屈はとても簡単なのでさらっと読んで理解できると思います。
周波数はHz(ヘルツ)という単位で表され、高い音になるほどこの数値が高くなるということです。
人の声は100Hz~1000Hzと言われており、ピアノの音域は33~5274Hz。人が聞くことのできる範囲は20~20000Hzあたりが限界です。
ほとんどの場合、最も聞き取りやすい中音域はカバーできても低音、高音だと耳が慣れておらず聞き取りにくいなんてことはよくあるんです。
言い換えれば、普段耳にする機会が少ない周波数の音域に触れることで耳は鍛えられるんです。
おすすめの耳の鍛え方
それでは、以下でおすすめの練習法をご紹介しますので、こうしたことを頭に入れつつ実践してみてくださいね。
メディアの音を聞き取る
テレビ・ネット・ラジオから流れるプロの声を聞くことは読みの上達には欠かせません。
どこで音が上下しているか?自分と比べて何が違うか?感情の起伏はどうか?
声の仕事を目指すのであれば、その仕事をしている人の声(音)が最も参考になります。ここで挙げたこと以外にも、些細なポイントを聴き比べると自分とはここが違うということが確認できるはずです。
レッスン中は聞くを意識する
大半の声優学校や養成所であれば15〜30人程度のクラスで授業が行われます。
クラス全員に時間が充てられていれば1回の授業で自分がプレイヤーとして発表できる時間は限られますが、こうしたときにクラスメイトの読みや演技を聞くことです。
正直プロじゃなきゃ参考にならないんじゃない?と思うかもしれませんが、クラスの中にも特徴的な人は必ずいますし、プロの現場では素人っぽさやクセのある読み方が要求されることもあるんです。
これは声優学校に通っているからこそできる特権ですので、普段の授業をより効果的に活かしましょう!
街の音を聞く
街の音や声に耳を傾けてみるのもおすすめです。
雑踏に流れる声を聞くといろいろな声や喋り方の人がいますし、車の排気音や電車の騒音など普段意識していなかった音にも集中してみてください。
僕も経験したことですが、聞こえなかった(聞いていなかった)音が聞こえる感覚は新鮮ですし、通勤や買い物などちょっとした時間も有効になりますよ。
こうした音を自分の引き出しに入れておくだけでも、アフレコでガヤの収録があるときにとても役立ちます。これは使えるかも!と思ったら特徴をメモしたり真似してみるのもいいかもしれませんね。
音楽を聴き分ける
耳を鍛えるのに最もおすすめなのが音楽を聴くことです。
とはいえ、ただ聴いていればいいというわけではなく、例えばベースと決めたらベース音だけをひたすら追い続けてみてください。最初は他の音が邪魔かもしれませんが耳が慣れればその周波数に耳が慣れてきます。
ベースは低音を鍛えるときに、ギターの場合は中〜高音を鍛えるときに、ドラムはシンバルやバスドラムなど高音から低音まで様々な音を出しています。集中して聴くと、こんな音まで鳴ってる!という発見がありますよ。笑
様々な周波数の音をわかりやすく聴き分けることができる練習なのでぜひ試してみてください!
耳トレおすすめ書籍
耳を鍛える本でおすすめなのが小松正史さんの以下の書籍。
具体的な実践方法が数多く記載されているためトレーニングに最適です!
まとめ
耳を鍛えることは様々な音に気づくことができるきっかけになります。
上記の練習法以外にも、自分なりに「好きな音」を徹底的に聴き込んでみるのもいいかもしれませんね。
声の練習も大事ですが、感覚を養うには耳を鍛えることもものすごく効果的なので、趣味のように楽しく続けられる練習をみつけて実践してみてください!
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