コミュ障でも声優になれるのか?
コミュニケーション能力を上げるにはどうしたらいいのか?
現在、声優を目指す多くの人の中には、「そもそも声を使う仕事に自分が向いているのか?」と悩む人も少なからずいるのではないでしょうか?
会話が苦手、または人見知りな人にとって、初対面の相手と話すことって難しいんですよね…。
どんなに好きなことでも、人には向き不向きって確実に存在します。
だけど、必ずしもそうした人が声優に向いてないかと言われればそうでもありません。
そこで、今回は僕がこれまでに声優・ナレーターとして現場で得た経験も交えつつ、コミュニケーションの苦手な人が声優になれるのか?
さらには、現場で実践できるコミュ力を上げるマインドや簡単にできるコツをご紹介していきます!
コミュ障でも声優になれる
結論から言うと、コミュニケーションが苦手な人でも声優になれる可能性はあると思います。
実際、僕が知っている人の中にもコミュニケーションの苦手な人はいましたし、プロダクション審査で合格したケースも見てきました。
例えば、芸能人の方でも、以前は他人と話すのが苦手だったという人もいますし、探っていくととても個性的で魅力的な人ってたくさんいたりしますよね。
声優の顔出しも当たり前の時代ですし、いわゆる”中の人”の人間的な魅力やキャラクター性って今後も人気を集める上ですごく武器になると思うんです。
では、そうした人になぜ合格の可能性があるかというと、前述したコミュニケーション以外に魅力的な要素があったり将来性を考慮されてというのが理由です。
というわけで、コミュ力に不安がある人でも声優になることは充分可能。
ですが、ここで大切なのは最低限のコミュニケーション能力は絶対に必要ってことです!(目も合わせられないし会話もたどたどしい場合はさすがに厳しいかも)
プロになれるのも、これに加え声優としてのスキルや声が磨かれていてはじめて審査に引っかかる可能性ありってことです。
最低限のコミュニケーション能力を身につけよう!
昨今では、声優になるには演技力に加えてルックスが重要と言われがちですよね。
確かに、声優に”なる”には大切な要素ですが、声優は毎回様々なスタジオへ行き、その度に違った外部の人たちと接する機会があります。
新人や若手の頃は特にそうかも。
さらに言えば、業界にはそういったスキルやルックスが良いタレントさんで溢れていてめちゃくちゃ競争が激しいんです。
例えば、お店に商品が並んでいたとして、中身は同じでも、多くの人はパッケージが良い方を選ぶと思います。
現場目線で言うと、同じレベルの声優さんを比較したとしてどちらを選ぶか?となったら、やっぱり親しみを感じたり印象が良い方です。
で、ここで大切なのがコミュニケーション能力や人間的な魅力!
もちろんスキルも大事ですが、その先でいかに仕事を続けられるかはコミュニケーション能力によるところも大きいってことをぜひ理解しておきましょう!
役者は「個人」です。求められたことに対して、“自分が”どれだけ+αできるかが課題です。求めに応えることなど、ここじゃ誰にでもできる。個の才能を付加できるかどうかが“有用性”を左右します。声をベストに保つための自己管理も欠かせないし、周囲に自分の価値やタレント性を伝えていくコミュニケーション能力も、重要です。
引用:http://www.aonijuku-tokyo.jp/future/voice/pickup01 卒業生の声 神谷浩史|俳優・声優・ナレーターの養成塾 青二塾
オーディションや現場にしても、マイクに向かっているとはいえ評価するのは「人」なので感情ありきで仕事は回ります。
僕もこういったことを所属してから痛感したので、コミュニケーション能力はかなり意識してほしいポイントです。
現場での印象
コミュニケーション能力は大事!とここまで書いてきましたが、「声優さんって中にはコミュニケーションが苦手な人も多そう」というイメージを持つ人もいるかもしれませんよね。
確かに、元々話すのが苦手だった人も多いと思います。
こんなことを書いたら失礼かもですが、現場でのスタッフさんへの対応を見ていると意外とイメージと違うことが多々あります。
例えば、天然っぽいキャラの人が、実は現場ではものすごく気を遣って対応されていたり。
それに、世間にはビジネストークとしてそういう立ち位置で仕事をしている方もいます。笑
だからこそ、世間と現場の印象は必ずしも一緒ではないですし、元々苦手だったとしても自分なりの魅力を発揮したり努力でコミュニケーションスキルを磨いた人たちが残って活躍しているのではないでしょうか。
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コミュニケーション能力を磨く方法
じゃあどうすればコミュニケーション能力って磨けるの?ってことなので、以下で声優志望の方におすすめの具体的な改善法をご紹介します。
マインドリセット
マインドリセットとは、自分自身の潜在的な意識をなくすことです。
例えば、慣れない人前に出た時に、無意識に何か喋らないといけないと自分を自分で追い込んでしまう心理状態になると思考停止状態になったり、プレッシャーでかえって頭が真っ白になりやすいですね。
自問自答し続け、結果的に当たり障りない感じで終わってしまいます…。
また、失敗したくないという安定思考が働くといわゆる”お堅い話”しかできません。
「仕事」「失敗」「会話」という意識を頭から消し、日常的にポジティブな思い込みをすることで自然と現場でもリラックスして臨めると思います。
仮に、多少相手の気に触るようなことをしたとしても人生が終わるわけではありませんしいくらでも挽回できます。
オーディションでも現場でも、まずは自分をさらけ出すことが売り込みにつながります。
プロを自覚する
たとえ新人や若手であろうと、現場に出たらプロの声優です。
自分自身がまだ未熟だなと思っていても、マイク前では堂々としていなければ周りも不安になります。
結局、それが声にも表れます。
コミュニケーション能力とあまり関係無いように思うかもしれませんが、中身が変わることで姿勢や表情や会話の受け応えも変わってきます。
ハッタリという表現が正しいかはわかりませんが、とにかく「出来る」「やる」。
そして、自分を凄い人のように見せることで相手も何となーく凄い人のように感じます。笑
こういうアグレッシブな意識が、結果として現場の雰囲気やコミュニケーションの流れを良くしていくと思います。
こんなことを偉そうに書いてる僕も、以前同じようなことを注意されました。笑
とはいえ、実体験として言えることなので、自分自身のパッケージ(外側)をいかに魅力的に見せるかも大切なんです。
きどにたてかけし衣食住
こちらは、会話のきっかけ作りにおすすめな方法。
会話の引き出し方で悩む人もいると思いますが、以下の法則を覚えておくと困った時に役立ちますよ!
【きどにたてかけし衣食住】
き=季節
ど=道楽
に=ニュース
た=旅
て=テレビ番組
か=家族・家庭
け=健康
し=仕事
衣=衣服
食=食べ物
住=住居
これらの質問は、大抵どんな人にも有効かと思います。
特に、ニュース(時事ネタ)、仕事(内容やスケジュール)、衣服(服装や髪型など)に関しては割と引き出しやすい部類かと思います。
こちらから切り出せば相手もプラスαで聞き返してくれたりするかもしれません。
もう一つポイントは、名前や顔はもちろんですが、このときの会話の内容や相手の情報も記憶しておくと次に会ったときに引き出しに困らないのでおすすめです。
まとめ
声優は個人事業主であり、業界(現場)に自分を売り込む必要があり、そのための営業ツールの一つがコミュニケーションです。
信用は簡単には築けないからこそ、築いたときにかけがえのない価値となります。
なかなか学校では教わらないことですが、これから声優を目指す方はぜひコミュニケーションを大切にしてオーディションや現場へ臨んでみてください。
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