日々のレッスンやオーディションなど、声優を目指せば人前に出ることも多くなりますよね。
ですが、慣れないうちは上手くいかないことの方が多く、様々なことを講師から指摘されるはずで、過去に僕自身も同じように声優学校や養成所で経験しました。
そこで感じたのは、良いパフォーマスには何よりもまずプレッシャーに強くなることが重要ということです。
というのも、僕が声優を目指して1年目のオーディションでは緊張してさっぱりだった結果が、2年目のオーディションでは複数のプロダクションから声をかけてもらえることができたからです。
もちろん、1年分の積み重ねがあるとはいえ、それなりの対策と準備ができたから得られるものがあったと思っています。
磨いてきた表現力やテクニックも実践の場に活かされてこそ価値あるものになるので、緊張に打ち克つことは声優を目指す上でとても大切なアプローチになります。
そこで今回は、オーディションや現場で役立つ集中力を高めるアプローチについて紹介していきます。
簡単に実践できるおすすめの方法を集めたのでぜひ参考にしてください。
集中力を鍛えるメリット
集中力を高めることは意外と誰もが見逃しがちですが、実は、本番に強くなるだけでなくそのほかにも様々なメリットがあります。
- 声量アップ
- 滑舌の改善
- 表情の緩和
例えば、緊張が解けて声を”張れる”ことで響きやすく全体的に説得力のある言葉になりますし、滑舌が改善すれば、読み間違いや”噛む”といったこともなくなり、原稿読みも滑らかに行うことができますね。
そして、表情が緩和すれば見た目も柔らかい印象を与えることができるなど。
この他にもたくさんのメリットがありますが、精神を磨くことは体や技術に直結するほど重要な要素になるわけですね。
実は、学校や養成所のレッスンでも、リラクゼーションの一環として集中力を高める様々なトレーニングが取り入れられています。
というわけで、以下でそうした中からおすすめのアプローチを紹介していきます。
おすすめの集中力アップ術
ルーティンを作る
「ルーティン」とは、自分自身の習慣や決まりごとで、元プロ野球選手でメジャーリーガーのイチローさんも、毎回打席に入るときには同じ動作を同じ流れで行っているのは有名ですよね。
本番の前に、自分の中で習慣的な行いを取り入れると、心の切り替えができて集中力を高めることができるはずです。
音楽を聴く
リラックス効果のあるBGMや自分の好きな楽曲を聴いて、その世界にどっぷりと浸かってみましょう。
いわゆる”自分の世界に入る”ということですね。
もちろん、できるだけ周りが邪魔にならないような環境で行うのがおすすめです。
歌詞をイメージし音のフレーズの一つ一つを体感するように聴くことで、リラックスできるだけでなく気持ちを切り替えることもできます。
鼻呼吸
動揺したり緊張したりすると、浅い口呼吸になってしまいますよね。
この状態になると無意識に胸式呼吸になりがちで、声が細くなったり、息切れの原因にもなります。
いつもの腹式呼吸の要領で、本番前は鼻からゆっくり吸って口から深く吐くことでリラックスするように心がけましょう。
ウォームブレス
緊張すると顎が上がり喉を締めて発声してしまう人も多いですが、そうしたときに有効なブレストレーニングです。
寒いときに「はぁ~」と両手を暖めるように息を吐くことで、顎や喉が開きやすくなり、同時にお腹を使って深く呼吸をすることもできます。
瞑想
「瞑想」は、レッスンでもリラクゼーションとしてよく取り入れられています。
実際に行うときは、暗く静かな環境でお風呂上がりや就寝前に行うのがベストで、頭を空っぽにしてひたすら呼吸に集中することがポイントですね。
最初は集中力を保つのに苦労しますが、慣れてきたら時間を10分、15分と少しずつ延ばしていきましょう。
適度なタイミングで休憩を取りながら行ってみてください。
- 目を閉じて鼻先に意識を集中
- 7秒間:鼻から息を吸う
- 7秒間:口から息を吐く
- ②③を腹式呼吸で繰り返す
- 集中力が切れたら休憩を取る
イメージトレーニング
みなさんも日頃から様々なトレーニングを行なっているかもしれませんが、そうしたときに本番を想定した練習を行なっておくと必ず役立ちます。
もちろん、当日の会場やスタジオを想像するのは難しいですが、今ではネットを通して様々な映像や画像を検索することができますね。
そうして得たイメージから場面を想定し、人に見られる意識・伝える意識を常に持っておくと練習の一つ一つの密度がグッと向上します。
まとめ
今回は、オーディションや現場で役立つ集中力を高めるアプローチについて紹介しました。
日頃の練習で取り入れられるものから、実践の場で活用できるものまで様々ですが、今後たくさんのオーディションや現場を経験することで、自分自身がどうすればもっと力を発揮できるかを模索していくことも大切ですよね。
「100回のレッスンより1回の現場」と言われるように、そうした場面を経験すればするほど得るものが多いのではないでしょうか?
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