みなさんは声優学校や養成所にどんなイメージを持っていますか?
今後こうした環境へ進学する方にとって気になるのが入学後の学校生活。
声優の養成機関と聞くとなんだか独特なイメージですよね?
どんな生徒とどんなレッスンをするのかなど、入学前にちょっとした不安を抱える人も多いかと思います。
というわけで、今回は入学後のイメージをしやすいように、学校や養成所の様子、生徒の雰囲気や授業などをより具体的にピックアップしてご紹介します。
過去に僕が、学校・養成所に通った経験を通して感じたことを中心に取り上げていくので、ぜひ今後の学校生活の参考にしてください!
声優学校の雰囲気
まず、声優学校や養成所ってどんな雰囲気なのか?
自分は周りについていけるのか?
僕も入学前はこんな不安を抱えながらスタートしましたが、印象としては、各レッスンによって内容はもちろん空気感や生徒の意識もかなり違うことが多かったです。
もちろん、競争の激しい芸能界を目指すということで、普通の学校とはちょっと違う「全員がライバル」みたいなピリピリした状況もありますが、これは各学校や養成所、教わる講師、そして集まったクラスメイトによるところが大きく、めちゃくちゃ緊張感のある授業もあれば、のびのびとできる授業もあったりと様々。
そしてレッスンが終わって稽古場を出れば、「この先生はめちゃくちゃ怖かった。笑」とか「この授業でこんなことしたよ!」なんてことをロビーに集まってみんな和やかに話してました。笑
同じ目標を持っているからこそ競争意識はあるものの、共通の趣味持った仲間が多い場なので交友関係もすぐ広がるし、似たような悩みから互いに切磋琢磨できる環境でもあります。
生徒
クラスにはとにかくいろんな人が集まります。
声優を目指しているだけにすごく明るい人もいれば、奥手な人もいますしとにかく個性豊かといえばそうかもしれません。
クラスを引っ張るリーダー気質な人 | 友好的で明るいムードメーカーな人 |
優しく面倒見がいい人 | 個性的でマイペースな人 |
負けず嫌いで完璧主義な人 | 蛾が強く一匹狼な人 |
はじめはクラス内で打ち解け合うのも大変だけれど目指す目標は同じ。
負けない気持ちも大切ですが、芝居や作品は一人ではできないことなのでライバルでありながらも仲間意識を持つことが大切かなと思います。
また、全体的な印象として、学校と養成所でも多少違いがあったりするので次にその点を詳しく書いていきます。
学校
全日制に限ってですが、専門学校やスクールというのは年齢層が18〜20歳に集中しています。(夜間や土日コースだともうちょっとばらつきがあるかもしれません。)
高校卒業後に入学する生徒がほとんどで未経験者も多め。良くも悪くも学生的な雰囲気が強いです。
僕の印象では、養成所に比べ学校のほうがアニメやゲーム好きな人がたくさんいたし、はじめから和気藹々とした雰囲気がありました。
ちなみに2年目以降になると、所属や進路先が決まっている人とそうでない人、実力がある人と伸び悩む人など、クラス内でも徐々にモチベーションの差が現れ多少ギクシャクしたりもあります。笑
クラス差があるので一概には言えませんが、入学後はほとんどの人が同じレベルのため、未経験者からすれば馴染みやすく目指しやすい環境といえます。
- 18〜20歳が多い
- 未経験者が多い
- 実力は全体的にフラット
養成所
各養成所によって雰囲気は様々ですが、大手や有名どころなど高倍率なところは総じて生徒の意識やレベルが高いです。
というのも、半分以上が専門学校を卒業してきた生徒や演技経験者で年齢層もバラバラ。個々にプライドや覚悟をもって入る生徒が多いです。
学校とは違い、指定プロダクションへの直接所属が見込めるため、目標や競争意識が芽生えやすい環境なのが特徴です。
そのせいか、学校よりもクラス全体に緊張感のある雰囲気が漂っていて、レッスンの課題発表や審査前になるとさらに緊張感が増します!笑
ですが、せっかく入所できても環境に馴染めず辞めていく生徒もいるし、周りとの比較から悩んだり自信をなくす子も結構いたりするんですよね…。
未経験者がいきなり飛び込むには厳しいサバイバル環境ですが、より高いレベルで学びたい人にはぜひおすすめしたいのが有名どころや大手の養成所です。
- 20代前半が多め
- 演技経験者が半分以上
- 全体のレベルや意識が高め
学校と養成所の違い
学校と養成所にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、レベルが高いほど集まる生徒の意識も高いといえます。
とはいえ、どちらも同じ目標を持った仲間が集まりレッスンを通して自然とコミュニケーションをとることができる環境なので交友関係を築きやすいはず!
学校と養成所の違いについて具体的に取り上げたこちらの記事もおすすめです。
入学後のレッスン
ここまでクラスや生徒の雰囲気について書いてきましたが、授業のイメージが今ひとつ湧かないと思うので、ここから具体的に授業の様子について紹介したいと思います。
時間割
声優学校時間割
【1限】9:00〜10:30
【2限】10:40〜12:10
昼休憩
【3限】13:00〜14:30
【4限】14:40〜16:10
【5限】16:20〜17:50
【6限】18:00〜19:30
養成所時間割
【クラスA】11:00〜14:00
【クラスB】14:30〜17:30
【クラスC】18:00〜21:00
授業時間は、一般的な専門学校であれば大学と同じ1コマあたり90分です。養成所だと機関によって様々で、1コマ90分のところもあれば180分などクラスや生徒数に応じた時間割が組まれています。
詳しくは対象の機関のHPや資料請求をしてチェックしておきましょう!
レッスン前の流れ
声優学校や養成所では、授業開始前に準備やアップをしておくことが常識なんです。
最初はこの雰囲気に少しびっくりするかもしれませんが、授業開始の30分〜1時間前からアップをしておかないと、授業で「声が出てない」「芝居のテンションが低い」といろいろ指摘を受けることにつながります!笑
【レッスン前の日常】
着替え→ウォーミングアップ→発声・滑舌→自主練
また、授業が進むにつれて次第に課題が増えていくので、全体での合わせ稽古もすごく大事です。
よく稽古場が使えないときに近くの公園や公共施設で練習をすることも日常茶飯事で、結果的に授業よりも自主練や仲間同士で練習してる時間の方が圧倒的に多くなったりするので、四六時中芝居浸けの生活になっていくと思います。
僕自身もそうだったんですが、こうしたレッスンのための全体練習というのが本当に多かったので、スケジュール管理やバイトの兼ね合いなどに気を使いながらなるべくほとんどの練習に参加するようにしてました。
授業内容
次に、気になる授業内容についてですが、一番最初の授業はガイダンスが中心です。
講師が授業の概要を説明したり生徒に心構えなどを話すことがほとんどですが、生徒に簡単な自己紹介やレッスンを行うケースもありますよ!
そして、2回目の授業から発声や滑舌といった演技の基礎的な部分を教え込まれ、授業が進むにつれて徐々に台本を使ったセリフ回しや表現の仕方などへ発展していきます。
普通の学校にあるような座学というものは割合少なく、体を動かすものが圧倒的に多め。
残念ながら、多くの人が憧れる「マイクを使って映像に合わせてアフレコ」といったことは最初はほとんどないです…。笑
僕の印象では、専門学校ではレクリエーション要素が強く楽しみながら取り組める内容で、逆に養成所ではスキルアップに特化した地道な授業が多い印象でした。
また、講師によっては業界話やこれまでの体験談などをしてくれる人もいれば、ひたすら授業の内容を教え込む人もいたりと様々ですし、厳しい講師だと挨拶や礼儀、声の大きさ一つとっても細かく指摘されるんですが、これに慣れるまでは苦労します。笑
こんな感じで各レッスン、クラスごとにそれぞれの雰囲気ができてくるので、冒頭で書いたように学校や養成所だけでなく指導者や周りの生徒によっても雰囲気はずいぶん違ったりしますよ。
まとめ
声優養成機関というのは、普通の学校とは違った独特のイメージがありますよね。
恥を捨てなければいけなかったり、厳しいことを言われたり、自分の実力を痛感したり…。
メンタルの強さが大事になってきますが、その反面交友関係を作りやすい環境ですし、熱意のある講師は親身になって指導してくれます。
環境に慣れ、周囲と協力大切に、充実した学校生活を送ってくださいね。
引き続き、入学前にはじめておきたい自主練習と心構えについてはこちらの記事で紹介しています。
コメント