外郎売の練習で絶対におすすめの方法6パターン【原稿読み上達】

練習法

声優やナレーターを目指す方の中には、原稿読みが上手くなりたい、発声・滑舌を改善したいと思う人も多いかと思います。

筆者である僕自身も、以前は同じような悩みを抱えながら効果的な練習はないものかとあれこれ悩んでいました。

そんなとき、ある6パターンの「外郎売」の練習を教わったことでこれが劇的に改善したんです!

結果、養成所を卒業後、運よくプロダクションに所属することができました。

控えめに言って、かなりとっておきの練習方法です…。

もちろん個々によって成果の差はありますが、僕が今まで教わった練習法の中でもかなり効果が出たものだったりします。

というわけで、ナレーションが上手くなる外郎売の練習方法を詳しく紹介していくのでぜひ参考にして実践してみてください。

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外郎売6パターンの練習法

「外郎売」を1回読むとなると、スラスラいけば10分程度と言ったところでしょうか?

10×6パターンでおおよそ1時間くらいのトレーニングになると思いますが、合間合間に休憩を入れることもおすすめします。

ここで紹介する「6パターンの練習法」によって、基礎的なことだけでなく、原稿読みに必要な表現力や安定感も鍛えられたりするので、ぜひ参考にしてみてください。

通常読み

まずは、いつも読んでる通りに外郎売を読みます。

外郎売にはじめて扱う人も多いかと思うので、まずはスラスラと暗唱できることを意識し、レコーダーなど録音機器があると後々比較できたりもするので録音しておくのがおすすめです。

慣れてくるとあまり効果がないので、ウォームアップの「声出し」「滑舌」を兼ねて読んでみるといいかもしれません。

その日の声や滑舌の調子はどうか?といったようなこともこのときに確認しておくと効率的です。

高い声で読む

次に高い声を使った外郎売です。

はじめから終わりまで、自分が出せる限界の高さまで裏声出しながら読んでみてください。

頭のてっぺんから声が抜けていくイメージだとより高い音が出せるはずです。

ただ音域を広げるだけでなく、高音の安定感にも繋がります!

低い声で読む

高い声の反対に、今度は限界まで落とした低い声で読みます。

普段声帯が締まりがちな人にはかなりおすすめで、これを顎をしっかりと下げるのがポイント。

声帯が開くことで、喉を傷めることなく逆にリラックスして高い声も出しやすくなるはずです。

よく喉のケアが大事と言われますが、発声の仕方をマスターすることで喉を痛めない方法を知っておくことも大事ですよ!

一息読み

一息で限界まで読みましょう!

句読点やキリの良いセンテンスで終わることなくただひたすら一言一句読めるところまで読むことです。

苦しくなってくるとどうしても速くなりがちですが、極力読むスピードは一定に保つことも忘れずに!

貧血気味な人にとっては結構辛いので無理せず行ってください。

「語尾にかけて音が弱くなりがち」「ブレスが続かない」といった課題を改善できます。

お経読み

よくお坊さんがお経を唱えるのと同じように外郎売を読みます。

  • 平板読み (抑揚をつけない)
  • 間を空けない
  • 音程・音量・速度は一定を意識

これら3点を意識してみてください。

実際、お坊さんって毎日お経を唱えていたりするので、とてつもなく良い声だったりします。

このお経よみでかなり「安定した読み」ができてくるはずなのでぜひ試してみてください。

売り手読み

「外郎売」の意味を紐解けばなんとなく気づくかと思いますが、これは薬売りの口上となっています。

意味をしっかり理解した上で、目の前の多くの人に外郎を売る!という「売り手の意識」で読んでください。

何気なく読むのと、意味を理解して誰かに「伝えよう」と読むのでは、話し方もまるで変わるので、表現力を養う上でもかなり重要な練習だったります。

上記の5つのパターンの複合的な意味合いもあるので、一番最後にこちらを練習してみてください。

「外郎売」現代語訳

以下、外郎売の現代語訳を記載しています。

(※原文途中の「ひとつへぎへぎに(一っぺぎへぎに)〜」の訳は早口言葉になるので中略。)

私の店の主人はと申しますと、お集まりの皆様の中にはすでに御存知の方もおいでかとは思いますが、お江戸日本橋(東京)を起点としますと、東海道を二十里、二十里と言われてもぴんときませんね。一里は三十六町で約3.9キロですから、80キロほどの距離になりますが、夜が明ける前に出発して、日が暮れないうちに宿に着くように一日に10時間程かけて十里、40キロ程を歩きますと、江戸から小田原は丸々二日。どんどん歩いていただいて、上方(京都)方面へおいでになった 相模国さがみのくに(神奈川県)小田原の一色町を過ぎて、青物町をさらに西へ行った所にございます、欄干橋の虎屋の藤右衛門と申す者でございます。実は藤右衛門は昔の名前でございまして、現在は髪を剃り、お和尚さんのような姿になって円斎と名乗っております。

さて、正月は元日の朝から大晦日まで、一年中いつでも皆様のお手に取っていただけるようにしておりますこの薬についてお話をさせていただきます。

 その昔、「ちん」という外国から日本へおいでになった「外郎」という方が、帝へお目に掛かる機会がありまして、その時の話なのですが、外郎さんはこの薬を自分の冠り物の中に大事にしまっておいて、使う時にだけ一粒づつ冠り物の隙間から取り出したものですから、帝は、「透頂香」という名前はどうだろうかと仰って下さったのです。「透く」「頂」「香」という字を書くのですが、これで「とうちんこう」と読む訳でございます。

このようにして名前が付いたこの薬ですが、今では想像以上に世の中に広まりまして、方々に偽看板まで出る始末です。イヤハヤ、小田原で作っているこの薬を、灰俵だとか、さん俵だとか、炭俵だとか、効能などもまず出鱈目に色々と書かれているようですが、「外郎」さんの名前を薬の名前にして、平仮名で「ういろう」としましたのは私どもの店主でして、平仮名で「ういろう」と書いた物だけが本物でございます。

さて、お集まりの皆様の中で、熱海か塔ノ沢へ湯治にいらっしゃるか、または、お伊勢参りの際に、私どもの店へお寄りになられる時には間違っても違う店に入ったりしないようお気を付けください。京都方面へ向かう方から見ると右側で、東京方面へ向かわれる方からすると左側の建物です。八方が八棟で、正面から見ると三棟の美しい宮殿かと見紛うような「玉堂造り」でございます。破風には、帝から使うことのお許しをいただいた菊に桐の薹の御紋が付いておりまして、それほどに由緒、来歴の正しい店で作られた薬なのでございます。

さてさて、先程から私どもの店がいかに素晴らしいかの自慢ばかり申しておりまして、「ういろう」を御存知ない方にとっては、胡椒を丸呑みしたのでは辛さが全く分からないように、また、ぐっすり寝こんで何も気付かなかったと言うたとえの「白川夜船」のようでございましょうから、一粒、ちょっと口に入れてみまして、その効果の程を確かめてお見せすることにいたしましょう。

 先ず、このようにこの薬を一粒舌の上に乗せ、やおらお腹の中に飲み込みますと、イヤもう、何と申しましょうか、“マジ” お腹の中がすっきりしまして、気持ちのよい爽やかな風が喉から出て来る感じでございます。口の中も涼しい感じがしてまいります。

魚や鳥や茸、はたまた麺類の食い合わせで起こる不調から、どのような病にも効果てきめん。その効き目の速さと言ったら、まさに「神」の領域でございます。

さて、何と言ってもこの薬の素晴らしい効き目の第一は、舌がよく回るようになることで、くるくると良く回る「銭独楽」でさえ、「こりゃもうかなわぬ」と裸足で逃げ出してしまう程の勢いでございます。ご覧ください、ひょいっと舌が回り出すと、もうじっとしてはいられません。弓矢で攻めても盾で止めようとしても無理な話でございます。「矢でも鉄砲でも持ってこい」でございます。その勢いは止められません。それそれそれ、舌が回って来ます。回って来ました。

 ちょっと知識をひけらかすことになってしまって恐縮ですが、「あ・わ・や」は「喉音こうおん」でございます。「さ・た・ら・な」は「舌音ぜつおん」で、「か」は「牙音がおん」、「さ」は「歯音しおん 」、「は(ファ)・ま」の二つは唇の加減で声を出す「唇音しんおん」でございますが、この薬を飲みますと、言葉を発するのも軽やかに、聞き取りやすくなってまいります。それ「あかさたなはまやらわ」「おこそとのほもよろを」。

(中略)

きょう、ここに、羽目を外してお集まりくださった皆様方へ、ぜひこの薬をお手に取っていただきたいと思います。商売ですから売らなければならなりませんので、ありたけの気力を尽くして申し上げます。瑠璃のように清浄な場所と称される、東方浄瑠璃世界とうほうじょうるりせかいにお住まいになられ、衆生の病や苦しみを救われる薬師如来様。医薬の仏である薬師如来様。どうか薬師如来様もこの薬の素晴らしさをとくとご覧ください。

薬師如来様も、お集まりの皆様も敬って申し上げます。「ういろう」をどうぞお買い求めくださいませ。

引用:『みんなの知識 ちょっと便利帳』https://www.benricho.org/kotoba_lesson/Uirouri/gendaigoiyaku.html

まとめ

外郎売練習6パターン:ポイント
  1. 通常読み:ウォームアップ
  2. 高い声で読む:頭へ抜ける意識
  3. 低い声で読む:顎を下げ声帯を開ける
  4. 一息読み:ロングブレス
  5. お経読み:一定(ブレないこと)を意識
  6. 売り手読み:相手に伝える意識

ここで紹介したように、外郎売も工夫次第で様々な練習ができたりします。

また、練習する際は改善すべきポイントを明確化しておくとより早く効果が表れるのではないでしょうか?

この他にも、いろいろな練習方法を紹介しているのでぜひ試してみてくださいね。

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