新型コロナウイルスの影響による外出自粛の動きから、自宅で一日中子どもの面倒をみているという親御さんはも多いかと思います。
気分転換の外出も躊躇うなか、自宅においても休む暇がないのは精神的にも肉体的にもかなり大変…。
しかし、そうした方々のために、声優の悠木碧さんがきっかけとなり、Twitterを通して子どもを対象にした読み聞かせ配信が行われました。
この活動は「#(ハッシュタグ)せいゆうろうどくかい」として、現在Twitterで話題を呼んでいます。さっそく広がりをみせ、今では悠木さんの他にもいろいろな声優さんの声や作品を楽しむことができます!
というわけで、ここでは「せいゆうろうどくかい」で公開されている作品や声優さんをピックアップして紹介していきたいと思います。
(※少しだけあらすじにも触れるので、気になる方は直接声優さんのTwitterから視聴することをおすすめします。)
ちょっとした時間ですが、子どもが児童文学に触れる貴重な機会にもなりますし、声優志望の人たちにとってもプロの朗読はとても参考になるかと思います。
子どもも大人も楽しめる作品をピックアップしたので、ぜひこの機会に朗読に触れてみてはいかがでしょうか?
「#せいゆうろうどくかい」声優・作品一覧
「せいゆうろうどくかい」では、「青空文庫」から著作権フリーの子ども向け作品をメインに声優さんが朗読しています。もちろん、Twitterを利用していない方でも視聴可能で、Sound CloudやYou Tubeを通してアップされています。
また、今回の朗読には同じ声優でもある小岩井ことりさんが音声・BGM編集などをされており、子どもが物語の世界にすっと入っていける内容になってます。
悠木碧『手袋を買いに』
今回、「せいゆうろうどくかい」の呼びかけ人でもある悠木碧さんが公開したのは、新美南吉さんの『手袋を買いに』。
今回の読み聞かせにぴったりな「親子」のおはなしです。
悠木さんの朗読から、子狐の愛くるしさや母狐のやさしさがよりいっそう感じ取れますし、作品を通して「親子と過ごす時間の大切さ」や「子どもを心配する親心」が伝わってくるので、個人的にもまず聴いてほしいおすすめの作品です!
梶裕貴『桃太郎』
一度は声を聴いたことがあるという人も多いかもしれません。
『進撃の巨人』で主人公のエレン・イェーガーを演じた梶裕貴さんは、楠山正雄さんの『桃太郎』を読み聞かせされています。
説明不要の誰もが知っている作品とはいえ、子どもにとってははじめて触れる物語かもしれませんね。
男性ならではの落ち着いた声と、とてもゆったりしたテンポで、どのお子さんでも理解しやすい内容かなと思います。つい音につられてウトウト眠ってしまう子も…?
『桃太郎①』(YouTubeリンク)
『桃太郎②』(YouTubeリンク)
Sphere(スフィア)『おおかみと七ひきのこどもやぎ』
豊崎愛生さん、高垣彩陽さん、寿美菜子さん、戸松遥さんからなる声優ユニット。
グリム童話の有名作『おおかみと七ひきのこどもやぎ』を公開されています。
個々での収録とはいえ、ボリュームもあって4人ならではの役柄が楽しめるのが魅力的ですね。
大切なものを守るときは「勇気」を持とう!と教えてくれる作品です。
井ノ上奈々/市来光弘『おやすみなさい、またあした』
2020年4月より、フリーとなり活動の幅を広げている井ノ上奈々さん。
今回は、ご自身が手がけた『おやすみなさい、またあした』を市来光弘さんと朗読されています。
2分と短めですが、井ノ上さんご自身も仰っているように夜のおやすみ前に聞かせてあげるのにぴったりな内容。
そして、子どもだけでなく大人が聴いても、きょうもあしたも明るくなるような…、そんな毎晩聴かせてあげたくなる作品です。
今井麻美『うんちがでない』
今井麻美さんが、作絵から読み手まで手がけているタイトルにインパクトありな作品。
ストーリーは、子どものちょっとした日常の悩みを取り上げているため、とても親近感がある内容になってます。
同じ問題でも、子どもと大人では思考や想像は全く違うことに改めて気付かされますね。
『うんちがでない』 (YouTubeリンク)
内田彩『むりつむり』
『ラブライブ!シリーズ』南ことりで有名な内田彩さんは、絵本の作者・鈴さんの呼びかけにお応えされてこの『むりつむり』を朗読されています。
まだ小さいお子さんでも理解できるようなわかりやすい内容と可愛らしいキャラクターが特徴的で、内田さんの声がすごく合ってるなという印象です。
食わず嫌い、野菜嫌いなお子さんにおすすめの一冊。
高橋李依『気絶人形』
人気アニメ『ゆるキャン△』の斉藤恵那で注目の高橋李依さん。朗読作品は原民喜さんの『気絶人形』です。
普段なにげなく遊んでいるおもちゃや人形、そんな向こう側の目線で描かれた作品で、タイトルや流れるBGMから少し構えて聴いてしまうかもしれませんが、ほっとするような心温まる物語。
「ものの大切さ」や「ふとしたきっかけから変われる」ことを教えてくれている気がします。良作です。
名塚佳織『キャラメルと飴玉』
アニメ、外画、舞台などで幅広く活躍される名塚佳織さんの朗読は、夢野久作さんの『キャラメルと飴玉』で、お互いケンカを描いた作品です。
内容も短くストーリーはとてもシンプルですが、最後はまさかと思うほど滑稽で、仲良くしないと大変な目に遭うよってお話しです…。
園崎未恵『あめくん』『春の詩集』
『ワイルド・スピード シリーズ』に出演するジョーダナ・ブリュースターでお馴染みの園崎未恵さん。
園崎さんの、落ち着いた語り口調や表現が印象的です。
著者・村山籌子さんの『あめくん』は、子どもと雨のやりとりを描いた物語で、雨音一つ一つの変化がとてもいいアクセントになっています。
『あめくん』(YouTubeリンク)
河井酔茗さんの『春の詩集』、こちらは完全に大人向け。
ですが、どんな大人にも胸に沁みる名作ではないかなと思います。「春が青い」ほど、園崎さんの語りかけるような言葉が柔らかくも心を抉ります。
タイトル通り、春にそっと独りで聴きたい朗読です。
『春の詩集』(YouTubeリンク)
日高のり子『やまなし』
『タッチ』浅倉南や『となりのトトロ』草壁さつきなど、声を聞いただけでわかる有名な声優さんですね。
宮沢賢治作『やまなし』の朗読でも、たくさんの役を演じ分けていらっしゃいます。
とても難しい作品で、個人的な解釈ですが「生と死は隣り合わせ」「争い盲目になってはいけない」というメッセージを受け取ることができます。
コロナウイルスの危機と重なる部分もありますが、そうやって考えると今ある命のありがたみをひしひしと感じます。
まとめ
悠木碧さんの呼びかけで広がった「#せいゆうろうどくかい」は、この他にもプロ・アマ問わず多くの作品がTwitterにアップされています。
コロナウイルスの感染拡大や外出自粛が続くのは確かに辛いことではありますが、この機会だからこそ作品を通して家族や自分自身と向き合えるきっかけなのかもしれませんね。
ぜひ、朗読を通して気に入った作品を視聴してみてはいかがでしょうか?
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