【予習・復習術】声優・ナレーター志望者が確実に上達できる練習のコツ【経験談】

練習法

声優を目指す場合、多くは専門学校や養成所に通うのが一般的ですよね。

みなさんの中にも、今後入学を検討していたり、現在在学中という方も多いのではないでしょうか?

とはいえ、一歩入ってしまえば厳しい世界なだけに、その過程で自分の力不足を感じたり、周りと比べて自信を失くすこともしばしばです。

こうした経験は誰にでもあるはずで、じゃあ「自分が頭一つ抜き出てプロになるためには…」と考えたときに、やはりレッスン以外の時間の過ごし方に意識が向くはずです。

当たり前かもしれませんが、ただ学校や養成所に通ってそれなりに過ごしている人よりも、このへんのセルフマネジメントがしっかりしている人のほうが着実に成長しているケースをたくさん見てきました。

そこで今回は、僕自身が専門学校・養成所に通っている当時に気づいた経験これまでの知識をもとに、声優・ナレーター志望者向けおすすめの予習・復習術についてご紹介したいと思います。

過去、こうした習慣を取り入れていたことで実際にプロダクションに所属できたりオーディションで結果を出せたので、ぜひこれからの練習やスケジュールの組み立てに活かしてもらえたら嬉しいです。

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予習・復習の大切さ

そもそも予習・復習がどれだけ重要なのか?

記憶に関して、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスの実験によれば、人は一日の終わりにその日の記憶の半分以上を忘れてしまうと言われています。

エビングハウスの忘却曲線
  • 20分後:「42%」を忘れる
  • 1時間後:「56%」を忘れる
  • 1日後:「74%」を忘れる
  • 1週間後:「77%」を忘れる
  • 1ヶ月後:「79%」を忘れる

難しいことは抜きにして人は時間が経てば経つほどどんどん記憶がなくなっちゃうということです。

例えば、学生時代にテストが近づいてもう一度復習したときに忘れていたことを改めて思い出したなんて経験たくさんありますよね?

もちろん、日々学校や養成所に通っていれば定期的なレッスンによってそれなりのことは身につくものの、ふとしたきっかけで掴んだ感覚やコツなんかはとにかく鮮度が大切になってきます。

「毎回のレッスンでしっかりとした努力や成果が見られるか?」

専門学校や養成所では多くの講師が思うことですし、習い事にしても、いくらその日に学んだことでも実は多くのことが身に付いておらず、ましてや週に数回しかレッスンがなければより一層のことこのへんは意識して取り組む必要がありますね。

また、文系・理系といったそれぞれ全く違う分野を扱う学校の授業とは違い、声優関係の場合はそうした積み重ねのスキルが次の課題でも活きてきやすいので、実は「復習」は「予習」も兼ねていることになるんです。

おすすめの予習・復習術

というわけで、ここからは僕のこれまでの経験や知識をもとに、「こんな予習・復習が効果的でおすすめ!」という方法をポイント別にご紹介していきます。

声優やナレーターを目指す人にとってはレッスンよりも個々で過ごす時間の方が圧倒的に多いので、ぜひ計画的で有意義な時間になるよう取り組んでみてください。

①鮮度を保つ

例えば、レッスンで講師からアドバイスをもらったとして、その瞬間は指摘された通りにできないことの方が多いですし、仮にできたとしてもその理由や引き出し方がわかっていなければ毎回のようにできる可能性は低いですよね。

そうしたときに、指摘されたアドバイスの中にあった正解例やキーワードなど何かしらのヒントが必ずあったはずなので、その感覚をできるだけ忘れないうちに反復するのがおすすめです。

何もせずにいるとせっかくのヒントも忘れてしまうので、情報が多い新鮮なうちにすぐに実践してみることを心がけてください。

②「思い出す」を増やす

勉強にしても習い事にしても、一度に詰め込んだ学習より毎日コツコツと頑張ったものの方が後々忘れずに身に付いていることって多いですよね?

これは、心理学で「テスト効果」といわれるもので、繰り返し思い出す機会を増やすことによって学習効果が高まるというものです。

台本にあるト書きやセリフを覚えたりなるべく体に覚え込ませたいことがあるときは、一度にまとめてするのではなく毎日こまめに練習しながら、できるだけ思い出す作業を頻繁に行うことがおすすめです。

長時間のトレーニングは集中力も保ちにくく喉にも負担がかかるので、出来るだけ短時間集中型でコンスタントに取り組んでみましょう。

③朝のウォーミングアップ後に取り組む

学校や養成所のレッスンは多くの場合、発声や滑舌といったウォーミングをしてから授業に臨むと思うんですが、あれは学習する上でものすごく効果的な流れだったりします。

実は、起床から数時間後や軽い運動をした後というのは集中力を高く維持できるので、何かを学習したり取り組むのにかなり最適な時間帯だったりします。

自主練習においても、毎日のレッスンと同じように朝のうちにウォーミングアップをしてから予習・復習に臨むことで集中して取り組むことができるのでおすすめです。

④ポイントを絞って負荷をかける

日々トレーニングを繰り返していても、ときにはなかなか成果が出ないということがあるかもしれません。

個人的な経験から感じたことですが、こうしたときは、ただ漠然と練習を繰り返すよりもポイントを絞ったりしっかりと負荷をかけた方がより高い効果を得られたりします。

滑舌なら舌や口周りの筋肉を重点的に鍛えたり滑舌棒を活用してみたり、歌の棒読み感を治すなら歌詞を深くイメージし朗読するなどですね。

「どこがどう悪いのか?」「改善するには何をしなければいけないのか?」など、原因と対策を考えてトレーニングするとそれに適した効果が得られるはずですよ。

⑤成果を記録する

スマホや小さいメモ帳などを活用し、毎日のトレーニング目標と成果を付けておくと予習・復習を継続して行えるのでおすすめです。

毎日練習していればモチベーションが上がらない日もやってきますから、日々達成できそうな目標を設定しコツコツ積み上げていくことを意識してみてください。

レッスンやアルバイトのある日はほどほどに、休みの日は午前に集中して練習・午後には気分転換や趣味にあてるなど、細く長くでもいいので継続してみましょう。

1日の終わり、メモに成果を書いたときに小さな達成感を味わうことが自信やモチベーションに繋がります。

また余談ですが、学校や養成所に通いたての頃は精神的にも肉体的にも何かと負担が大きかったりするので、最初は無理をせず少しずつ練習や課題への取り組み方を工夫してみたり効率の良い方法を見つけてみるといいかもしれません。

⑥「課題」と「目標」のバランスを考える

多くの学校や養成所では、カリキュラムを通して「舞台公演」や「卒業制作」といった課題を出されることが多かったりします。

こうしたときに、仲間内で切磋琢磨できたり他のグループと競いながら完成度を高め合える経験はものすごく貴重な経験ですが、あくまで自分自身の最終目標は別にあるわけですね。

日々の予習・復習にしても、現状の課題だけに意識を向けるのではなく、将来プロ(個人事業主)なって活動していくために必要なことも常に取り入れ培っていきましょう。

様々な人やものごとに触れたり自分の魅力や武器を磨いておくと、今いる環境を一歩出たときにそうした実戦力が多くの場面で活かされるはずです。

⑦プロ意識をもつ

日々レッスンをこなしていくとその様子に慣れてくるものですが、この「慣れ」というものは悪く言えば気の緩みやマンネリ化になってしまうこともあります。

よくありがちなのは、当初は頑張っていた子も徐々にトーンダウンしたり、少しずつグループ練習での足並みが揃わなくなってきたりということですね。

しかし、こうしたときも周りに流されずに初心を忘れないことが大切になってきます。

よく生徒は「プロ意識を持ちなさい」と言われるように、僕の場合は、昔ある講師に「レッスンは現場(仕事)のつもりで臨みなさい」と教えてもらったことで、これが日々の学校生活や予習・復習を怠らない上でものすごく大きな教訓になりました。

「今日が仕事だったら…」「明日がオーディションだったら…」そう考えるだけで不安やプレッシャーは自ずと高まりますが、一回一回に対する心構えや準備は確実に向上するはずです。

まとめ

というわけで、今回は声優・ナレーター志望者におすすめしたい予習・復習のポイントについてご紹介しました。

どんな習い事も一歩成長できたかと思えばまた悩みが生まれて…といった感じで一進一退の毎日ですよね。

しかし、誰かに褒められたり成果が出た瞬間は何ものにも代えがたい喜びで、それが試行錯誤の努力によって生まれたものであれば自分の中に残り続ける財産になるかもしれません。

僕自身も、今回ご紹介した内容が何かしらみなさんの役に立てたらとても嬉しいと思っています。

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