声優やナレーターになりたいけど上手く読むにはどこを改善すべきなのか。
セリフや原稿が上手く読めないと感じる人も多いのではないでしょうか?
未経験者ありがちな、素人っぽさから脱却するためにはいくつかの改善すべきポイントがあるんです。
この記事では、声優志望者にありがちないわゆる”素人読み”から脱却すべきチェックポイントを紹介したいと思います。ぜひ参考にして自身のステップアップとしてください!
「脱素人読み」はプロになるための必須条件
読みが上手くなることは、プロになるための必須条件といってもいいくらい大切なことですね。
声優学校や養成所に通っている人なら実感することかもしれませんが、身の回りにいる上手いと感じる人は講師から指摘される回数も明らかに少ないはずです。
そうした人に追いつくには、他人が聞いたときに「現状指摘することはない」というレベルまで達することがとりあえずはプロになるための指針になります。
最近では、声優に「ルックス」や「キャラクター」も求められますが、やはり”餅は餅屋”です。
最低限、声優としての技術や表現力を身につけなければ素人とさほど変わりません。
正直なところ、小さなプロダクションであれば合格できる確率もあるかもしれませんが、所属したのちキャリアアップできる確率はどうしても低くなってしまいます。
そうした意味でも、学べる環境があるうちにスキルアップをして最終的に名の通った事務所へアプローチすることがとても大切だったりします。
もちろん、ハードルは高く成功のルートは一つとは限りませんが、セリフや原稿読みが上手くなることで確実にオーディションや審査の合格率は高まります。
誤りがちなセリフ・原稿読み8選
とはいえ、現実的に考えてそんな簡単に演技や読みが上手くなるわけないし、すぐに上手くなるなら悩むこともないですよね。
上手くなるために楽な方法はありませんが、以下で紹介するチェック項目と自分の読みを比較することで確実に上手くなるはずです。
頭高&もぐる
まず頭高(あたまだか)とは、文章冒頭の音程が高くなってしまうことです。
アクセントの中には頭高のほかに中高、尾高、平板がありますが、こうした正しい発音に沿わずすべて頭高(上から下へ)で入ってしまうと不自然に聞こえます。
緊張で力が入りすぎたりするとこうした形になりやすいので、読む前にリラックスして自然に入ることが大切です。
逆にもぐるとは、頭高とは逆で音が下から入ってしまうこと。頭高や中高のアクセントの言葉をもぐって読んでしまうと特に目立ちやすく、音として聞いたときにおどろおどろしかったり気持ち悪く聞こえると思います。
感情を込めよう、または情緒豊かに読もうという意識が強すぎるとこうした傾向になりやすいです。
読みでは文章の中核もですが、それと同じように冒頭と帰結の部分も大切で、聞き手に影響を与えやすいので、ここを改善するだけでもかなりまとまりのある印象になります。
堅く読んでしまう
声優を目指す上で、滑舌は必須と言える練習項目。
ですが、読んでいて滑舌に意識をとらわれすぎると明瞭に読もうとしてしまいますよね。
力が入ったり、口を大きく開けようとしすぎるとかえって不自然に聞こえます。普段から「堅い読み」と指摘される人ほど以下のことを意識してみるといいかもしれません。
- 深呼吸
- 上手く読もうとしない
- 本番ではあえて滑舌は意識しない
もし、どうしても上手く読めないポイントがあるなら、その箇所を気持ちゆっくり読んでみたり、詰まってしまう文字の一つ手前の文字をはっきり言うようにするのがおすすめです。
滑舌を効率よく改善したい人は、すべての音に関わる母音の練習をすると大きな効果が期待できますよ!以下で具体的な口の動かし方についてまとめています。
焦って速くなる
読むスピードが速い人の多くは、目指し始めて経験が浅い人に多くみられます。
自分の読むスピードが客観的に意識できていないほど陥りがちで、原因は先ほど挙げた緊張や焦り(プレッシャー)からくるもの。
台本や原稿にひたすら目を通し慣れること、人前だからといってプレッシャーを感じないことが大切で、自信を持って堂々と読もうとすれば案外落ち着いて読めたりします。
また、間や行間はしっかりとって聞き手を内容から置いていかないことを大事にしてください。
プレッシャーは、人前で何度も立つことで自然と慣れてきます。チャンスがあれば積極的に前に出て経験するといいですよ。
テンポがズレる
読んでいて読みのスピードが違ってきたり、間の取り方が一拍ズレてしまうなど。
これも、聞き手にとっては心地よくない印象を与えてしまいます。
練習方法としては、自分で録音した読みを他人に聞いてもらったり、数日後に改めて聞いてみるといいかもしれません。
また、ちょっとしたコツですが、音楽を聴くときにリズム感を意識しながらタイミングの取り方を体に染み込ませるのもおすすめですよ!
音楽と一緒で、音感やリズム感が求められます。一定のスピードと「ここ!」というタイミングで音が入ってくる間を覚えましょう。
キャラクターが変わる
ナレーションにおいて特に大切かもしれませんが、はじめに読んだ声質から変化してしまうと終わる頃には人が変わったようになってしまいますよね?
また、ある声の高さで読み進めたならば、その音域やトーンから外れてしまうと途端に不自然に聞こえたりします。
文字や内容につられてしまうとこうしたことになりやすいので、内容の大枠に沿ったキャラクターでスタートしたならば、その音やテンションを覚えておくことが大切です。
抑揚がない
文章のはじめから終わりまで、音の高低が弱いとどうしても味気ない読みになってしまいますよね?
抑揚をあえて付けない読み方もありますが、基本の段階では音の高低を明確にできるようにならないといけませんし、どこのセンテンスが大切か?強調すべきか?といった論理的なことを理解することも必要です。
抑揚がないと指摘される人は以下の練習をおすすめします。
- 本や新聞を読んで読解力をつける
- 感情解放
- 音程の上げ下げの発声
- 外郎売を極端に抑揚をつけて読む
高低を強弱で読んでしまう人は、特に音程に注意して練習してみるといいですよ。
抑揚のうねり
自分なりの読みのイメージから、癖が付いてしまってる人は読みがうねりがちになります。
「セリフやナレーションはこうあるもの!」というイメージだと、雰囲気や音に頼りがちになります。もちろん抑揚は大切ですが、やりすぎると情報量が多すぎたり気持ち悪く聞こえてしまう原因にもなりかねません。
抑揚は、感情表現の高揚と抑制です。
まずは自分の癖をなくし、しっかりと根拠があった上で抑揚を使うことが大切です。
ただ上手く聞こえるようにとか、プロっぽい抑揚をだったりするとかえって変に聞こえるので注意しましょう!
語尾が大雑把
読みの印象は、語尾に集約されているといっても過言ではないです。
各行には毎回語尾があるように、ここを徹底して改善するだけで聞き手の評価もかなり違ってきますよ。
よくありがちなのが「語尾が収まらない」「語尾が速くなる」など。
終わりにつれて音を下げ丁寧に扱うことで読み全体が締まったものになります。
繰り返しになりますが、セリフにおいても原稿読みにしても語尾はとても大事なポイントです。抑揚とあわせて以下で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください!
まとめ
【気をつけるべき読みの改善ポイント】
- 頭高・もぐる
- 堅く読んでしまう
- 焦って速くなる
- テンポがズレる
- キャラクターが変わる
- 抑揚がない
- 抑揚のうねり
- 語尾が大雑把
いかがでしょうか?、声優志望者が陥りがちなポイントを挙げてみました。
僕自身もそうですが、これまでの経験でも上記で紹介したことを指摘される人が多かった印象です。
ですが、他人の指摘を聞ける素直な人ほどすぐに成長できます。
ぜひ、ここで紹介したポイントや普段から指摘されることを参考に、練習で自分の課題を改善してみてください!
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