マイクワークに役立つマイクの基礎知識!声優・ナレーターのマイクの使い方

練習法

声優・ナレーターなど、声の仕事で必要な技術がマイクワークですよね。

専門学校や養成所へ行けばマイクの使い方って必ず教わることなんですが、マイクそのものを知る機会ってほとんどないんですよね。授業でサラッと説明されるくらい…?笑

どこのスタジオにも置いてあり、その種類も様々ですが、収録する上でやっぱりマイクは欠かせないんです。

というわけで、今回は収録のためのマイクの基礎知識をご紹介します!

マイクワークで知っておくと必ず役立つマイクの知識や特性を紹介していくので、声優を目指す方はぜひこの機会に目を通して参考にしてみてください!

スポンサーリンク

マイクの種類について

出典:https://www.mh-friends.com
  • ダイナミックマイク(写真左)
  • コンデンサーマイク(写真右)

まずは、マイクの種類についてご紹介。

ライブなどで使われるハンドタイプのものが「ダイナミックマイク」。

スタジオなどに固定して設置されているものが「コンデンサーマイク」。

どちらにも長所・短所があるものの、声優やナレーターがよく使うものだとコンデンサーマイクが主流ですよね。

コンデンサーマイクは、ダイナミックマイクに比べて衝撃や湿気に弱く、非常に感度が高いマイク。周囲の小さな音も拾ってくれますが、裏を返せば、無駄な音まで拾っちゃいます。

マイクに声を当てる際は30cm程度の距離が理想的。一般的に広く使われているダイナミックマイクとは違い「繊細なマイク」であるということを認識しておきましょう!

コンデンサーマイクの特性

指向性について

出典:Amazon.co.jp

それでは、コンデンサーマイクについてもう少し掘り下げてみます。

マイクには「指向性」というものがあって、これはマイクが声を拾いやすいおおよその方向になるんですが、ほとんどの収録などで採用されるのが写真左上のカーディオイドタイプ(単一指向性)。

マイクワークにおいて、なぜマイクの正面から声を当てなければいけないのかというと、マイクが最も声を拾いやすい方向だからなんです。

斜めからの声ももちろん拾ってくれますが、真正面に比べると微妙に声の入りやノリが悪かったりするので、角度がつけばつくほど音を拾いにくくなることを理解しておきましょう!

ダイアフラムについて

出典:Amazon.co.jp

出典:Amazon.co.jp

マイクをよーく観察してみると見えるかもしれませんが、マイクの中には「ダイアフラム」と呼ばれる丸いパーツが組み込まれているんです。

そして、このダイアフラムこそが声を拾うポイント。

マイクの正面とはいえ上や下へ喋っていると、声が微妙に外れてることもあるんです。したがって当てる際は、漠然とマイクに向かうよりもこのダイアフラムに向かって当てることが最も効果的に声を入れられるコツになります。

ただし、現場でマイクの高さが合わない場合は、自分でマイクを触ったり位置を変えたりせず、必ずスタッフさんにお願いしましょう!

ちなみに、ダイアフラムの口径が大きければ大きいほど中音域が豊かなボーカル向きのマイクと言われ、収録スタジオでのボーカル用マイクは、口径の大きめなマイクが置いてあったりしますよ!

距離によるマイクの特性

ここからはかなり細かい話になってくるんですが、知っておいて損はない知識!

先ほど、マイクへの角度によって集音性に違いが出ることをご紹介しましたが、実は、マイクとの距離によっても音に微妙な違いが出るんです。

実際に比べてみるとわかるんですが、マイクに近ければ近いほど低音が強調されやすく、遠くなるほど低音が削られ高音が強調されていきます。

一度スタジオで収録したことがある人なら経験があるかもしれないですが、「実際の声と、収録して聴いたときの声の違い」を実感することってありますよね?

もちろん、機材との相性にもよるし、距離だけの問題でもないのですが、知っておくだけで自分の声の特長を活かせる距離感を見つけられるかもしれませんね!

ポップガードについて

出典:Amazon.co.jp

出典:Amazon.co.jp

アフレコ収録などで、一度は目にした人も多いんじゃないでしょうか?

ポップガードとは、コンデンサーマイクの前にセッティングされるフィルター機材です。

よくある「ハッ」「フッ」など、喋ったときに出るブレスの空気圧をカットしてくれるため、収録には欠かせないアイテム!

このポップガード、円形に張られているスクリーン素材には、布製(ネット)、金属製(メタル)と2つのタイプがあります。

布製の特徴
  • 空気圧をカットしやすい
  • 音・音圧がカットされやすい

 

金属製の特徴
  • 空気圧が入ってしまいやすい
  • 音・音圧が入りやすい

それぞれの特徴はありますが、布製の場合、マイクにかなり接近して吹かない限り「ボッ!」という音が入ることはほぼ無いものの、声(特に高音)が気持ちよく削られちゃいます。また、音圧もやや吸収されるのでマイクから離れるほどいっそう声が小さく感じるかもしれません。

逆に、金属製の場合、感度の良いマイクだとあっさり吹いてしまうことがあるので要注意。ですが、音もしっかり通るので布製よりも声がクリアに聴こえるのが特徴。本格的なスタジオの多くは、金属製が使われているケースがほとんどかなという印象です。

どちらにせよ、プレイヤーとしてマイクに吹いてしまうのは気をつけたいですが、金属製の場合とくに注意して臨む必要がありますね!

まとめ

というわけで、今回は声優・ナレーター志望者に知ってほしいマイクワークのためのマイクの基礎知識をご紹介しました。

普段教わることのない専門的な内容かもしれないですが、収録に臨む以上、ある程度マイクの特徴やクセは把握しておきたいですよね。

ここでは紹介できないほど、まだまだ奥の深い世界なんですが、マイクワークとあわせて、今持っている自分だけの声を100%活かせる術(すべ)を身につけておきましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました